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よむとす No.223 いろんな怪物(モンスター)

[2020年5月1日]

ID:747

いろんな怪物(モンスター)

中央図書館 藤田 若菜

 

怪物と聞いて最初に思い浮かべるのは怖いもの、恐ろしいもの、という方が多いと思いますが、優しい怪物や面白い怪物も世の中にはたくさんいます。今回はそんな怪物のおはなしを紹介したいと思います。


『怪物はささやく』

『怪物はささやく』(別ウインドウで開く)

パトリック・ネス/著 シヴォーン・ダウト/原案 池田真紀子/訳 

あすなろ書房  2011年11月


この物語の主人公コナーは母親と2人暮らし。その母親は病気で闘病中。父親も離婚したので一緒に暮らしてはいません。時々世話をしに来てくれる祖母は厳しい人で仲良くとは程遠い存在、学校ではいじめにあっています。

コナーは人には言えないおそろしい夢に毎日苦しめられています。そんなコナーのもとにある晩怪物がやってきます。その怪物は、大きくてグロテスクな顔のイチイの木の怪物。「お前に呼ばれた」と現れ、「3つの物語を聞かせる。私が語り終えたらお前が4つ目の物語、真実の物語を話せ」と迫ります。それから毎晩同じ時間にやってきて物語を聞かせる怪物。怪物の目的は一体?そしてコナーの語る真実の4つ目の物語とは、コナーの毎晩見ている『おそろしい夢』とはいったい何なのでしょうか。

 

コナー少年の真実の物語や、夢の内容が気になり、一気に読み終えてしまいました。そしてなんといっても最後数ページ…泣けます。


『モンスター・ホテルでそっくりさん』

『モンスター・ホテルでそっくりさん』(別ウインドウで開く)

柏葉幸子/作 高畠純/絵 小峰書店 2016年11月


私が小学生のころから好きなシリーズ、『モンスター・ホテル』の16作目。

モンスター・ホテルは町はずれの古い郵便局と小さな公園の間にある今にも倒れてしまいそうな3階建てのビルです。そこで働いているのが透明人間のトオルさんとキツネのツネミさんの2人(?)です。お客さんもドラキュラや座敷童、鬼などのモンスターばかり!

 

このお話は、お祭り大好きドラキュラ男爵がお祭りからホテルに帰ってくると、ツネミさんがなんだかいつもと違う?トオルさんもなんだかおかしい!!男爵がそんなことを考えていると、もう一組のお客様、キュービ一行が到着。するといつもと違う二人がキュービを怒らせてしまいます。

トオルさんとツネミさんは一体どうしてしまったのでしょうか。キュービは許してくれたのでしょうか…。

 

怖いモンスターは一切出てこない、楽しいお話です。ぜひ他の『モンスター・ホテル』のシリーズも一緒に読んでみてください。


よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。