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よむとす No.177 手紙

[2018年6月1日]

ID:556

手紙

中央図書館 杉本 敏子

最近、手紙を書いたことがありますか?私は年賀状を除けば年に1、2通でしょうか。ラインやメールですぐにやり取りができる時代です。そんな時代だからこそ相手のことを思いながら手書きで手紙を書いてみませんか。

『ツバキ文具店』

『ツバキ文具店』(別ウインドウで開く)

小川 糸/著 幻冬舎 2016年4月

鎌倉でツバキ文具店を営む鳩子には、看板には出していないもうひとつの仕事があります。それが代書屋です。伝えられなかった大切な人への想いをその人に代わって届けます。ラブレター、絶縁状、天国からの手紙など風変わりな依頼が舞い込みます。鳩子は内容によって紙を選び、筆記用具を選び、時には活版印刷をお願いして手紙を書いていきます。手紙の内容もですが、貼る切手に至るまでとことんこだわります。それぞれの依頼で書いた手紙が物語ごとに載っています。活字の中にあらわれる手書きの手紙に目を奪われます。手書きっていいですね。文字から気持ちが伝わる気がします。

続編『キラキラ共和国』(別ウインドウで開く)も出版されています。



『絵封筒をおくろう』

『絵封筒をおくろう』(別ウインドウで開く)

きたむら さとし・松田 素子/〔編〕著 文化出版局 2007年12月

初めて、この本の絵封筒を見た時「これが、封筒すごい!」というのが私の感想でした。宛名と切手の貼ってある普通の封筒とは全く別物でした。

絵封筒の発端は、『ぞうのエルマー』(別ウインドウで開く)で世界的に知られる絵本作家デビット・マッキーが仲間どうしで始めた遊びでした。その封筒にイギリスの出版社で出会った著者(きたむらさとし)は「ひと目で魅了され、まねしたくなった」と書いています。私的な遊びだったことが、作品集や展覧会を通して世間に広まっていったようです。

切手で遊んだり、封筒の素材を替えたり、開けてびっくりのしかけを考えたりさまざまなことをしています。たったひとり、送る相手を喜ばせるためにつくられた1枚の封筒。あなたも誰かに「贈って」みませんか。

絵を描いたり工作したりが苦手という人も手に取ってみてください。眺めるだけでも楽しい本です。



よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。