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よむとす No.173 いざ、ムーミン谷へ!

[2018年4月1日]

ID:521

いざ、ムーミン谷へ!

中央図書館 木下 陽子 

 そろそろ、彼が、ムーミンが、冬眠から目覚めているはず!三月の末、スナフキンもそう思って、ムーミン谷へ向かって北へ北へと歩いていたと思います。そして、きっと今頃は…。みなさんも、ムーミン谷へ一歩、足を踏み入れてみませんか?


『ムーミンやしきはひみつのにおい』

『ムーミンやしきはひみつのにおい』(別ウインドウで開く)

トーベ・ヤンソン/文  ペル・ウーロフ・ヤンソン/写真  渡部翠/訳  講談社  2014年10月

ムーミン谷へ入ると、赤いとんがり屋根のムーミン屋敷が、目に飛び込んできます。ムーミンパパが設計し、自分の手で建てたこの屋敷は、いつでも玄関が開いていて、老若男女問わず「ご自由にどうぞ」と出迎えてくれます。誰もが訪れるこの屋敷だからこそ起きた、満月の夜の真夜中ごろの出来事をこの写真絵本で、のぞいてみてください。
余談ですが、この絵本の各場面の写真は、作者のトーベさんたちが制作したドールハウス(フィンランドのムーミン美術館に展示中)での風景を撮影したものです。なので、この本は、彼女たちが三年かけて手作りした建物、家具、人形を愛でる写真集としても楽しんでいただけると思います。


『ムーミン谷の仲間たち ムーミン童話全集6』

『ムーミン谷の仲間たち ムーミン童話全集6』(別ウインドウで開く)

トーベ・ヤンソン/著  山室静/訳  講談社  1990年10月

ところで、みなさん、ニョロニョロをご存知ですか?ムーミン谷の生き物で、白くて、ひょろひょろしている、あれです。実は、このニョロニョロ、光るのです。彼らは、種から生まれたばかりの時(『ムーミン谷の夏まつり』参照)や、体に帯びている電気を夕立の雷で充電した後は、体がピカピカ光ります。
そんなニョロニョロの秘密が、この本の中の九つの短いお話のひとつに隠れています。そのお話のタイトルは、そのままズバリ「ニョロニョロのひみつ」。えっ?光ることが秘密じゃないの?と思ったそこのあなた、ぜひ読んで、更なるニョロニョロの秘密に触れてみてください。ただし、彼らに近づきすぎて、感電しないようにご注意を。
この本では、この他にもムーミントロールが夢中になった小さな竜は、スナフキンに想いを寄せているという、恋?の三角関係の行方が気になるお話などにも出会えます。
ちなみに、ムーミン童話集の全八巻+別巻一冊のうち、短編集はこの巻だけです。

 

『ムーミン童話の百科事典』

『ムーミン童話の百科事典』(別ウインドウで開く)

高橋静男「ムーミンゼミ」・渡部翠/編  講談社  1996年5月

さて、ムーミン谷を歩き回るための羅針盤として、こちらのクイズ集付きの百科事典はいかがでしょう。この百科事典は、その名のとおり、ムーミン童話に関することを調べることができます。各項目の内容には、説明文の他に具体例も掲載され、それが関連本のどの本に書いてあるのかも示されています。旅のガイドブックのように、これで気になることを見つけ、次なる本へたどり着き、ムーミン谷での新たな発見や出会いに役立てていただければ幸いです。(トーベさんの故郷、フィンランドの日常、風習や気候などに関する項目もあります。それらを、ムーミン谷の様子と照らし合わせるのも面白いですよ)
尚、この百科事典より探せる項目は少ないのですが、『ムーミン童話の仲間事典』(別ウインドウで開く)『ムーミン童話の世界事典』(別ウインドウで開く)もあります。また、童話以外の絵本やコミックスの登場人物や生き物についても知りたい場合は、『ムーミンキャラクター図鑑』(別ウインドウで開く)をご覧ください。


奥深いムーミン谷です。これを機に、どうぞ、気ままに歩いてみてくださいね。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。