中央図書館 小池久仁子
旅にもいろいろありますね。一般的な観光地を巡る旅もあれば、目的を持った旅もあります。図書館では、一般的な旅の本は利用者の皆さんがよくご存知の場所にたくさん並んでいますが、趣味、興味を探求したい方、目的にあった本をおさがしの方にはそれぞれの分野に並んでいますのでなかなか捜すのが大変かもしれません(わからないことがあったら図書館員をつかまえてなんでも聞くのが一番!ですが)。そういうわけで今回は目的を持った旅に少しは役にたつのかなあと思われる本を三冊ご用意しました。興味がわきましたらこの本を持って、いつもとはひと味違う旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
『縄文土偶ガイドブック』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
三上徹也/著 新泉社 2014.01
図書館では歴史の分野に所蔵されている本です。表紙の写真は国宝「縄文のビーナス」(長野県茅野市の遺跡で発掘されたもの)です。美しい・・・そう思いませんか?口絵の写真32枚の土偶たちもわかりやすい解説とともに感動を与えてくれました。縄文の古い時代になぜ、という大きな疑問から、今まで知らなかった細かなところまで、はじめて土偶に興味をもった私にも大変わかりやすく書かれており、この土偶たちをぜひこの目で見たい、会いたい・・・そんな思いが日に日に増してくる一冊でした。
(皆さんはどの土偶に会いに出かけたくなりましたでしょうか?)
『民俗芸能探訪ガイドブック』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
国書刊行会 2013.09
図書館では民俗の分野に所蔵されている本です。この本には県ごとに国指定の民俗芸能が掲載されており、歴史的経緯・内容はもちろんですが、ガイドブックですので鑑賞の心得という項目があるのが特徴です。ここに書かれた鑑賞の注意点をしっかり読んでぜひ楽しい民俗芸能探訪・鑑賞の旅にお出かけください。ちなみにここ飯田下伊那地方は民俗芸能の宝庫といわれています。長野県の項目をみましたら、七件の民俗芸能がが載っていましたが、な、なんとそのうち五件が飯田下伊那地方のものでした。
(もう行かれていますでしょうか?)
『にっぽん聖地巡拝の旅』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
玉岡かおる/著 大法輪閣 201.04
図書館では文学の紀行文の分野に所蔵されている本です。作家玉岡かおるが自身のラジオ番組をきっかけに全国の寺社を巡り、寺社の由緒などの話を書き留め、そこに自分の思いも込めて仏教雑誌に連載したものを一冊の本にまとめたものです。あとがきには作家自身が「仏教が伝わる前後の大和から筆をお越し、いく度となく刷新の風に吹かれながらもついには国民全体が宗門改という政策に組み込まれ仏教徒となる江戸時代までを時の流れの順に寺社を並べて書き進めた」と書いています。歴史も学び寺社のことも学びながら寺社巡りができるガイドブックです。
(新たな発見があるかもしれませんね)
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。
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