中央図書館 代田智之
平成も30年が始まりました。今年も図書館をごひいきにお願いします。
さて、皆さんは歴史が好きですか?
図書館では歴史コーナーの棚に、時代やテーマを絞った詳しい本(興味がない方にとっては難しい本)を所蔵しておりますが、今回は歴史が苦手でもとっつきやすい本、もう一度歴史の流れをつかみたいと思っている方におすすめの本を紹介します。
菅広文/著 幻冬舎 2014年10月
京都大学を卒業し、クイズ番組で博識を披露するお笑いコンビ「ロザン」の宇治原さんの「日本史の教科書を、物語を読むように読めば、流れが頭に入ってくるので忘れない。」という言葉を受けて、相方の菅さんが「物語」として日本史を書いた本です。
いきいきとした登場人物の掛けあいに引き込まれ、あっという間に読んでしまうこと請けあいです。
『若い読者のための世界史 原始から現代まで』(別ウインドウで開く)
エルンスト・H・ゴンブリッチ/著 中山典夫/訳 中央公論美術出版 2004年12月
世界史になじみが薄くても、一度は聞いたことのある英雄の名前やできごとが登場し、自分の知っていることがつながりあって、断片的にではなく、大局的に歴史の流れをとらえるのに最適の一冊です。
イルゼという少女を相手に語って聞かせるという形式をとっており、話し言葉で書かれているため、あたかも自分が講義を受けているかのようにすっきりと解釈することができます。
羅漢中/作 井波律子/訳 筑摩書房 2002年10月
「三国志」という名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。中国の「正史」ではなく、「演義」(物語)として後世に創作されたものであり、正確な歴史が記述されているわけではありませんが、注釈が豊富に入っており、小説版の三国志をすでに読み終わって、さらに詳しく三国志の世界を知りたい方におすすめです。もちろんリズムよい展開で豪傑たちが天下を争う様は、初めて三国志を手にする方も話に引き込まれて物語のとりこになることでしょう。
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。