中央図書館 遠山尚久
9月に入り、朝晩を中心に、少しずつ秋の気配を感じる頃となりました。
秋といえば、まず美味しい食べ物、そして山々の紅葉ですよね。
そんな秋、美味しい食べ物をいただき、深まりゆく秋を満喫する旅をしてはいかがですか。
旅に出るには情報が必要となりますが、旅情報を集めた旅行雑誌も数多く出版されています。
情報を収集して、いざ…旅行バックに1冊の本を友に「秋旅」に出かけませんか。
宮脇俊三/著 新潮社 1979年10月
まずは、鉄道の旅からどうぞ。著者が、旧日本国有鉄道(国鉄)時代に旅した日本一の遠回り列車旅。晩秋の北海道広尾を出発して鹿児島県枕崎までの13319.4キロの最長片道切符の長~い旅をまとめた1冊です。
この本の中で、当時飯田線に乗車したことが紹介されています。
飯田線は名前のごとく飯田市を南北に走っている路線で、長野県の辰野から愛知県の豊橋までの間195.7キロです。 現在は、JR東海が運営をしていますが、元は戦前に伊那電気鉄道をはじめとした私鉄4社による路線でした。今年はその飯田線が、昭和12年に辰野から豊橋まで全線開通をしてから80周年を迎えました。これからの紅葉の時季、車窓からの眺めは素晴らしいです。
浅田次郎/著 小学館 2007年10月
続いて、航空機の旅。浅田次郎さんの航空会社の機内誌に連載されたエッセイです。著者は、いつのころからか、1年の内三分の一を世界中旅するようになり、夢見た旅行作家暮らしを送ります。旅先で起きたこと、旅の魅力や失敗談等をまとめた本です。
旅の面白さがすごく伝わる1冊です。
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。