中央図書館 小池久仁子
雨女である。あ・め・お・ん・な・・・広辞苑によると【雨女】とは、その人が何かをする日には必ず雨が降ると言われる女性・・・だそうな。その意味の通り、仕事以外でどこかへ出かける時には、必ずや悪天候に恵まれ?旅のお供は傘一本。お弁当忘れても傘だけは忘れない!とまあこんな感じである。誰かの言葉にあるように「雨にも負けず・風にも負けず」とりあえず目的の場所へ出かけてみることにはしている。たとえそこが動物園であってもである。いつだったか広い広い敷地の動物園に出かけた時も雨だった・・・平日誰もいない園内を一人歩いていたら心配してくれたのか、園長さんがいろいろ話しかけてきてくれ、雨でも楽しめる屋根付きの猿舎を紹介してくれたことがあった。こんな出会いもあって雨の旅もまんざらではないのである・・・がやはり何かさびしい。もうこうなったらとことん雨でも楽しめるものをさがそう。そんな時見つけたのがこの本たちである。雨に、雨上がりに一番輝くものを紹介した本。いやでも「雨に好かれてしまう方に」3冊ご紹介。身近に広がる苔の世界へいかがですか?
『ここにも、こけが・・・』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
越智典子/文 伊沢正名/写真 福音館書店 2001年6月
福音館という児童書専門の出版社から出ている「たくさんのふしぎ傑作集」というシリーズの中にある一冊です。紹介されている苔の種類は多くありませんが、文章と写真がぴったりでページの中から苔の胞子が飛びだしてきそうです。生き延びるためにとる苔の行動が紹介されていて必見です。これから苔を極めようとする方はまずこちらからいかがでしょう。ページいっぱいに拡大された苔の写真が感動的です。
『ときめくコケ図鑑』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
田中美穂/文 伊沢正名/写真 山と渓谷社 2014年2月
『苔三昧 モコモコ・うるうる・寺めぐり』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
大石善隆/著 岩波書店 2015年3月
この本の一番の読みどころは全国津々浦々の苔自慢の名所が掲載されているところです。雨女・雨男には必見です。苔は雨の日に見せる姿が一番美しいそうで、旅の目的地に掲載地の一つを選べば、雨旅になってしまっても、もう誰にも文句は言われません。伊那谷の苔の名所駒ヶ根の光前寺も掲載されています。石川県にある「苔の里」という名所は、コケ庭の専門家が造り上げたといわれる日本屈指のコケの庭で苔を存分に楽しめるそうですよ。
苔の観察にはルーペが必需品、どの本にも書かれています。
『ここにも、こけが・・・』(別ウインドウで開く)と見つけたらルーペ片手に『ときめくコケ図鑑』(別ウインドウで開く)を開いて『苔三昧』(別ウインドウで開く)と行きましょう。
美術博物館では夏休み企画展として「入ってビックリ あら不思議 生きものの小べや」を開催しています。小べや1はなんと〔コケティッシュなコケのへや〕。それに合わせて中央図書館のテーマ本にもコケの本が並んでいます。美術博物館へお出かけの前にはぜひ図書館の本で事前学習を。
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。
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