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よむとす No.83 “朝”から広がる読書の楽しみ 2014年06月15日

[2017年6月8日]

ID:165

“朝”から広がる読書の楽しみ

中央図書館 樋本 有希

最近、朝の連続ドラマが大変人気を集めているようです。図書館でも、ドラマが変わるたびに関連本が大人気!今期は『赤毛のアン』の翻訳者である村岡花子さんがモデル。
図書館では、村岡さんが訳した『赤毛のアン』だけでなく、今でも愛される『アンディとライオン』(別ウインドウで開く)(1961年)などの絵本、『若き母に語る』(別ウインドウで開く)(1960年)などのエッセイも所蔵しています。朝の放送の後に、夜の再放送の後に、ちょっと読書の時間を取ってみませんか?

『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』

村岡花子の孫による評伝で、ドラマの原案となっています。「赤毛のアン」を翻訳したのは後半生。『アン』の翻訳エピソードもおもしろいのですが、そこにたどり着くまでの、波乱万丈と評論家・随筆家・ラジオの人気者などの多彩な活躍。早い時期に高い教育を受けたことへの自覚や自分の能力を惜しまずに社会と積極的にかかわっていく姿に惹かれます。

『火の国の恋』

『火の国の恋』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

柳原 白蓮/著 松永 伍一 編 タイムス社 1959年 915.9ヤ

柳原白蓮は、ドラマで描かれたとおり、花子とは東洋英和女学校で出会い、短歌を共に学ぶなど、深いかかわりのあった人物です。世を騒がせた「白蓮事件」は小説『白蓮れんれん』(林真理子 1994年)に詳しいのですが、それよりもずっと後、白蓮の晩年に編まれた作品集が『火の国の恋』です。白蓮は旅を好んだそうですが、『火の国の恋』に収められている『旅路抄』には、白蓮が信州を訪れ、猿庫の泉や天竜川を詠んだ歌が登場します。

ここはまだ天竜川と教へられ幾里のはての身をこそおもへ 白蓮

『歴史遺産 日本の洋館 第2巻 明治編2』

会社・学校、とさまざま出てくる洋館もドラマの楽しみかもしれません。完全な洋館もあれば、和洋折衷もあり、明治・大正とユニークな建物がたくさんあったのでしょう。
この本は、長野県出身の建築家、藤森照信さんが日本全国に現存する洋館をまとめたもので、第2巻には白蓮が嫁いだ伊藤伝右衛門邸が載っています。

国会図書館デジタル資料図書館送信について

さて、村岡花子さんが戦前に自分で書いた童話は読めないのでしょうか?残念ながら飯田市の図書館には童話の本そのものは所蔵がありません。しかし、この2月からご提供している「国会図書館デジタル資料図書館送信」をご利用いただくと、1926年に出版された代表作『紅い薔薇』などを、図書館のコンピュータで読むことが出来ます。(一部作品はご自宅からも見ることが出来ます)。関心をお持ちの方は中央図書館2階までどうぞおでかけください。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。