ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

よむとす No.59 食べること 2013年06月15日

[2017年6月8日]

ID:162

食べること

中央図書館 中村糸江

食べることは暮らすこと。南信州は贅沢な旬の食材や美味しいお店がいっぱいあります。美食の街です。

『長寿一位の長野県式減塩ごはん』

長野県の平均寿命は、男女の平均順位で長寿No.1です。
この本は、公益社団法人長野県栄養士会の監修で、学校給食を家庭用にアレンジしたレシピが30種類載っています。協力校に飯田市矢高共同調理場が記載されていましたのでお聞きしましたら、「鶏肉の塩麹焼きとラタトゥイユ」の献立がそうだそうです。夏野菜をたっぷり使ったレシピです。減塩に加えて旬の野菜や果物を食べるとカリウムが塩分を排泄するとのことです。
ちなみに平均寿命最下位の県との差は約2年です。長生きがしたいというわけでもないので2年しか違わんのなら好きなものを食べたいと思った人、健康寿命は減塩が不可欠だそうです。

『台所防災術 がんばらなくても大丈夫』

阪神・淡路大震災で被災した料理研究家親子が、必要な暮らしの備えを台所目線でまとめた本です。電気が復旧するまでの食事術や、水を大切にしながら衛生的に調理する料理法、電気が来てからの省エネクッキングなど、被災から普通の暮しにもどるまでが紹介されています。
備蓄のポイントは「食べたくなる」本当に好きなおいしいものを選ぶこと。食欲のないときに元気がでるそうです。

『人生に食あり』

先日亡くなられた歌舞伎研究の第一人者で早稲田大学名誉教授の河竹登志夫氏は東京生まれですが、お父さんの河竹繁俊氏は、今の飯田市竹佐の農家市村家の三男です。繁俊氏は江戸末期から明治にかけて活躍した歌舞伎狂言作者河竹黙阿弥の養嗣子になられたので、旧姓は市村で長兄は郷土史家の市村咸人氏です。
食味エッセイストでもある登志夫氏が、昭和五年の五歳の頃の夏に竹佐を一家で訪れた時のことが「名物にうまいものあり」の章に書かれています。思い出の食べ物は「五平餅」ですが、今と違って米と味噌だけの素朴で無造作なものだったそうです。
繁俊氏寄贈による「河竹文庫」が中央図書館の書庫にあります。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。