中央図書館 小池 久仁子
この「よむとす」のコーナーは本来図書館の職員がお勧めの本を皆さんに紹介していくというものですが、今回はこのコーナーを使って声の本について書かせていただきます。お勧めの本お待ちだった方ごめんなさい。次回をお楽しみにということでお願いいたします。
図書館といえば思いうかぶ言葉は何でしょう?「活字…?」と最初に浮かぶ方も多いかと思います。私たちは普段何気なく「本を手にとって活字を読む」を当たり前の行為のようにしています。しかし、その反面世の中にはその行為をうまくできない方たちが大勢いることも考えなければなりません。高齢化社会はそれに輪をかけているかと思います。
図書館では「すべての人により良いサービスを!」という思いを心に毎日利用者の皆さんと接しております。そんな中でいろいろな不自由さのために活字を楽しむことができなくなってしまった方々にも、図書館に掲げてある大きな額(図書館マニアの皆さんにはもうどこにあるかはご存じですよね)に書いてある児童文学者椋鳩十氏の言葉「活字の林をさまよい思考の泉のほとりにたたずむ」を実感してもらいたいと常に考えておりました。その思いが形になり。声の本を作ろう、耳から読書を楽しんでもらおうと、「声の輪」という本を音訳するボランティアが生れました。ボランティアさんの協力のおかげでたくさんの声の本が製作され、現在も続いています。
製作された声の本を多くの方に利用してもらいたい。図書館の次の願いは、より多くの方に声の本の存在を知っていただき、多くの方々に利用していただきたい…になりました。そこで、今回は声の本についてすこしでも知っていただこうと、どのようなものがあるのか、どうしたら利用できるのかお知らせできたらと思います。
新聞各紙のコラム・雑誌・図書などです。通常図書館で読んだり借りたりできる資料を同じように利用していただけます。
リクエストにもお答えしています。今年は七年に一度のお練りまつりでしたのでガイドブックなども音訳しました。
視覚障害をお持ちの方はもちろん、寝たきりになってしまった方や病気で手足が不自由になってしまった方も利用できます。
「耳で本を読む」新たな世界を発見してください。家族の中に、周囲のお知り合いの方の中に、ぜひ利用してあげたいと思う方がいらっしゃいましたら、すぐにでもご相談ください。
たくさんの声の本が多くの方の利用をまっています。
飯田市立中央図書館 電話:0265-22-0706
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。
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