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よむとす No.34 <地域のことを知りたくなったら図書館へ!> 2012年06月01日

[2017年6月8日]

ID:132

<地域のことを知りたくなったら図書館へ!>

中央図書館 加藤みゆき

福島県から「福島民報」「福島民友」の2紙が寄贈されています。

3.11以後、原発の御膝元福島県では家族が、村が、ばらばらに散っての生活を余儀なくされています。遠く離れた飯田にいる福島の人々や飯田の私たちに、福島のみなさんが、今何に困って何を課題と感じ、何に喜びを見出し何から生きる糧をえているか、一過性のテレビとまた趣を変えてズーンと伝わってきます。
飯田の私たちに、原発の事、放射能の事、地震後の復興の事、テレビでは知りえない福島の現状を伝えています。図書館に来館されたら、ぜひ手に取ってご覧ください。

昔の新聞は面白い。

「南信州新聞」・「信州日報」(平成22年まで)や「南信」(明治35年から昭和4年)はデジタル化し、見やすくなりました。ぜひご覧ください。大火後の復興・内山花火工場の火災・36災害からの復興・中央道時代を迎えた社会や独特な文化芸術を育んできた飯田下伊那の様子を知ることができます。
地域の新聞は地域情報の宝庫です。特に飯田下伊那地域は、活字文化隆盛で数多くの新聞が出版されました。明治15年上川路村の酒造業森多平が創刊した政論新聞「深山自由新聞」はじめ、明治35年に飯田町で創刊された下伊那で最初の大衆紙「南信」・大正4年飯田町で創刊された「信濃時事新聞」の他にも「飯田毎日新聞」「飯田ニュース」「信濃国民新聞」とあまたの新聞が熱い思いで出版され、諸事情で廃刊となったり統合されたり、その当時の飯田下伊那を生きた人々と繋がることができます。

歌人安東菊子の自伝的随想集「思出草」、北原千保子(飯田市)さんの手で翻刻なる。

「思出草」詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

当館で所蔵している「思出草」は安東家所蔵原本の写本です。此の度、北原千保子さんが翻刻して下さり、活字となり読みやすく解りやすくなりました。
安東菊子は飯田藩の藩士(家老や寺社奉行を勤む)島地保権の娘。同じく飯田藩士安東家に嫁ぎ、若き日に良人や父母を失うも、気丈に息子たちを育て上げます。次男直平は、柳田東助に請われ婿に入り柳田國男の養父で、大審院判事を勤め、3男貞美は、陸軍大将を勤めました。この本は菊子が多くの文人墨客との交わり、その時々を短歌でつづっています。その中には松尾多勢子や柳田家・北原阿智之助などなど飯田縁の人々が登場します。また、菊子が住んだ東京や、旅した京都や各所名所を訪ねた歌など随所にあり、大変興味惹かれる本です。郷土が生んだ偉大な女流歌人の生涯に触れてみましょう!