上郷図書館 田中 文子
子どもの頃の“たからもの”って、何でしたか?透明のボタン、使い終わったテレホンカード、貝殻、ちびたエンピツ、牛乳瓶のキャップ、蝶の羽。「捨てなさい」と言われても、大事にとってたあのコレクションたち(今は一つも残っていないけれど)。「拾い集める」楽しさを、思い出して味わえる4冊です!
『僕らが死体を拾うわけ』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
盛口 満/著 どうぶつ社 1994年9月
タイトル、ぎょっとしましたか?しましたね。
「キモチワルイものから何かが見えてくることだってある。」「普通の人なんて、実は存在しないのだ。誰だって、一皮むけば、皆、それなりにヘンなのだ。」そう語る著者の愛称はゲッチョ先生。“地球全生物図鑑”を自作するのが夢だった少年時代、「生物をスケッチして博物誌を作る仕事がしたい」だけで教師になりました。そんな新任の彼の生徒たちに広まった認識が、どういうわけか、「動物の死体を持ってくと、あいつ、喜ぶ」…。モグラ、スズメ、タヌキ、イルカ(!)、集まる死体死体。「これ何?」「食べるの?」「解剖するの?」生徒と一緒に死体の骨から骨格標本まで作り上げる、愉快すぎる交遊録です。とにかく豊富なスケッチに、わくわくが止まりません。
『たからものくらべ』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
杉山 亮/著 福音館書店 1991年3月
6才のともこと4才のたかし。空き箱に集めてきた小さなたからものを、一つずつズラズラ並べてくらべっこ。これは海でひろったもの、これはお父さんが昔使っていたもの、これはじゃんけんで勝って手に入れたもの。その時これこれこういうことがあってね…。
全部理由があるんだもん。大人にはガラクタに見えたって、自慢のコレクションなのさっ。(児童書ですが、「あ、私も持ってた!」と、大人もなつかしい発見がありますよ。)
『森のたからもの探検帳』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
飯田 猛/著 世界文化社 2016年9月
地中に眠る財宝を見つけ出す本…ではなく、散歩家の著者が森の中で集めた“拾いもの”の写真・スケッチ帳です。ネズミが食べたオニグルミ、バラそっくりな松ぼっくり、手のひらサイズの鳥の巣。
中でも見事なのが「リスのエビフライ」!リスがとある実を食べ終わったその形を言うのですが、どう見てもカリッカリのエビフライ。9月の間、図書館の利用者の方が持って来てくださった実物を、中央・上郷図書館でカウンターに飾ったりもしていましたが、みなさん気づきましたか?
『せんせい!これなあに?6 生きもののサイン』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
藤丸 篤夫/写真 有沢 重雄/構成・文 偕成社 2015年12月
ふちが切られたり、おりたたまれた葉っぱや何かが抜け出た殻、木や土に開いている謎の穴。生きものの痕跡、そこに有り!姿を消した彼らはなにものか…。
図鑑で調べようにも、「何の生きものなのかさえ分からない」時に便利な本です。蜘蛛の巣、蝶の羽、虫の卵、などでも特定できます。これは児童書ですが、さらに詳しい『虫のしわざ観察ガイド』(別ウインドウで開く)(新開 孝/文 文一総合出版)も併せてどうぞ!
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。
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