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よむとす No.141 憧れのクリスマス 2016年11月15日

[2017年6月8日]

ID:106

憧れのクリスマス

上郷図書館 伊藤 理恵

いよいよクリスマスシーズンの到来です。街もハロウィーンの飾り付けからクリスマス一色になりました。ハロウィーンが年々盛り上がりをみせていると何度もニュースで取り上げられていましたが、誰もが心待ちにしているのは、やはりクリスマスでしょう。今回は定番ではありますが、クリスマスの本を紹介したいと思います。

『もみの木のねがい』

『もみの木のねがい』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

エステル・ブライヤー/ジャニィ・ニコル/再話
おびかゆうこ/訳 こみねゆら/絵
福音館書店 2016年10月

まずは10月に出版されたばかりの新刊から。小さなもみの木が主人公のおはなしです。小さなもみの木は自分のちくちくとがって、針みたいな葉っぱがいやなのです……
この本のもとは、現在は休刊となっている『おおきなポケット』(別ウインドウで開く)(福音館書店)という小学生向けの月刊誌で2004年12月に掲載されたものです。当時は12ページの短い作品でした。こみねゆらさんの繊細な絵がクリスマスにぴったりの絵本です。描かれているクリスマスツリーのオーナメントは、こみねさん御自身が収集された古いオーナメントだそうです。ガラスのオーナメント、わたで作られたサンタクロースや雪だるま。ひとつひとつが素敵です。
今回出版された絵本と『おおきなポケット』の作品は、訳も絵も少し違っているので比較して読むのも楽しいかもしれません。

『クリスマスってなあに?』

『クリスマスってなあに?』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

ジョーン・G・ロビンソン/文・絵 こみやゆう/訳 岩波書店 2012年11月

さて、海外でもたくさんの人々がさまざまな形で、このクリスマスという行事を祝っていますが、外国のクリスマスの様子がわかりやすく書かれている本のひとつとして紹介します。
著者はイギリスの方ですのでイギリスのクリスマスということでしょう。クリスマスの食卓にはミンスパイやクリスマスプディングなど、聞いたことはあるけど見たことのないお料理が並びます。
クリスマスがはじまったのはいつ(イエス・キリストの誕生)から始まり、クリスマスの準備(まずはクリスマスカードを送ることから始まるそうです)、サンタクロースのこと、クリスマス当日の過ごし方、翌日のこと(ボクシングデイ)、クリスマスの終わり十二夜まで順を追って詳しく書かれています。海外の方々にとって大切な行事だということがよくわかる本です。小さいお子さんには項目ごと毎日少しずつ読んであげるといいと思います。
ロビンソンはクリスマスカードや挿絵の仕事をしていましたが、のちに子どものためのおはなしを書くようになりました。彼女の作品の中で有名なのは、くまのぬいぐるみとデボラという女の子が主人公のおはなし『テディ・ロビンソン』シリーズ(岩波書店)です。日常のささやかなできごとが愛らしい挿絵とともにつづられています。クリスマスのおはなしとしては『テディ・ロビンソンとサンタクロース』(別ウインドウで開く)があります。
子どもと物語を楽しめるのはごくわずかな期間、貴重な時間をお過ごしください。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。