上郷図書館 木下和子
日本では、毎年8万冊以上の本が出版されています。1日当たりで計算しますと、日々200冊以上の本が世の中に出ていっているわけです。そうしますと、中には「えっ、こんな本があるの!?」「なんだ、この本!?」、なんて思うオモシロイ本もあるのです。図書館の本棚には、そんなオモシロイ本たちがたくさんひそんでいるんですよ。
『大研究 動物うんこ図鑑』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
国土社編集部/編 国土社 2014年8月
「うんこ図鑑」と目に入ると、「何だ、その図鑑!?」って思いますよね。でも、ちょっと待って。よく見ると「動物うんこ図鑑」となっています。そう、この本は、動物の生態を、その動物が排出するうんこから紹介した本なのです。
うんこをすることは、体の中のいらなくなったものを外に出す大切な作業。それに、うんこには体の調子がはっきりとあらわれます。うんこの形や色、大きさ、かたさなどから、その動物の状態がわかるのです。そのため、動物園では毎朝、動物が出したうんこをチェックしています。動物の体の大きさや食べ物はさまざま。ということは、うんこもさまざま。排出されたうんこからも、動物たちの特徴がわかります。
でも、地球にはたくさん動物たちいて、その動物が毎日こんなうんこをしているのに、なんで世界はうんこだらけにならないのかな?と思った、そこのあなた。そんな疑問を持った方のために、『ちきゅうがウンチだらけにならないわけ』(別ウインドウで開く)という本も出ておりますので、あわせてお楽しみください。
『写真集 手押しポンプ探訪録』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
大島忠剛/著 信山社 2006年1月
写真集は数多く出版されていますが、こちらの写真集は、今はもうほとんど使われなくなってしまった“手押しポンプ”の写真を、日本はもとより世界のものまで収めてある珍しい1冊です。しかも、収められている手押しポンプの写真の大半が、著者自らが撮影したスナップ写真というもの。そういうと、「えっ、どんな写真集なんだ!?」と思われた方もいるかもしれません。この写真集の主眼は、著者がまえがきで書いているように、なくなりつつある手押しポンプが、この時代に、こうした場所に存在したという「記録」なのです。手押しポンプを知っている方が見れば、どこかなつかしく思える写真集です。
水関連で、おもしろい写真集をもう一つ。『デザインマンホール100選』(別ウインドウで開く)という、こちらは日本全国のデザインマンホールの写真を集めた1冊です。飯田市のりんごのデザインマンホールもしっかり載っています。何気ない景色でも、何か1つのものに注目して写真を撮り続けると、それが写真集になる。なんだか、自分でも写真集が作れそうな気持ちになる本たちです。
『ベスト珍書』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)
ハマザキカク/著 中央公論新社 2014年9月
世の中には、もっともっとオモシロイ本があることを教えてくれるのが、こちらの本。題名からして、「何やら、オモシロそう!」と思わせてくれるこの本は、日本で出版される新刊本をすべてチェックしているハマザキカク氏が、「これは!」と思った“珍書”を100冊選んで紹介しているものです。何を隠そう先に紹介した2冊も、実はこの本に載っています。
読み進めていくと、珍しい!おもしろそう!見てみたい!と思う本が出てきますが、残念ながら、掲載されている本のなかで飯田市立図書館に所蔵がある本は数えるほどです。しかし、「なーんだ、残念。」とあきらめないでください!図書館でリクエストしていただければ、所蔵のある他自治体の図書館、都道府県立図書館、さらには国立国会図書館からその本を取り寄せて、貸出・閲覧することができるのです。
ちなみに、この本ではミステリーやSF、小説などの文芸書の“珍書”は紹介されていません。文芸書のオモシロイ本を知りたい方は、ベストセラー作家の三上延と倉田英之が名作・傑作・奇本・珍本について語り合った『読書狂(ビブリオマニア)の冒険は終わらない!』(別ウインドウで開く)をどうぞ。
「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。
飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。
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