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よむとす No.96 寒い季節に「ほっ」と一息 2015年01月01日

[2017年6月8日]

ID:59

寒い季節に「ほっ」と一息

上郷図書館 北村美由紀

1月になり、ますます寒い「冬」の日々が続いています。こんなに寒い日々だからこそ、ちょっとした温かみに「ほっ」と感じることがあるのではないでしょうか。そんな日常の「ほっ」とする瞬間、集めてみました。

『ずるずる、ラーメン』

『ずるずる、ラーメン』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

江國香織、島本理生 他/著 河出書房新社 2014年6月

寒い日は温かいものが恋しくなりますね。寒い日に食べるラーメンは一層格別に感じます。この本はラーメンにまつわる話を集めた短編集です。32人の作家が各々ラーメンへの思いを綴っています。美味しかった一杯、店主との思い出、ほろ苦い経験など、描かれる作品は十人十色。ただ共通していることは、どの話もどこか懐かしく温かい気持ちになれるということ。そして無性にラーメンが食べたくなるということです。温かいラーメンを思い出してほっとするもよし。人情味あふれるストーリーにほっとするもよし。寒い季節にぴったりの一冊です。

『スノーモンキー』

『スノーモンキー』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

岩合光昭/写真 岩合日出子/文 新潮社 2005年5月

長野県の地獄谷に住む野生のニホンザルたちは、人間と同じように温泉に入ります。一匹の子ザルが露天風呂に入ったのをきっかけに他の仲間たちも温泉に入るようになったようです。そのニホンザルの群れたちは、1970年にアメリカの写真雑誌に登場したのをきっかけに、「スノーモンキー」として海外でも注目されるようになりました。
この本は、地獄谷に住むスノーモンキーたちの暮らしにカメラを向けた一冊です。特に目を引かれるのは、スノーモンキーの呼び名の由来となった、温泉を楽しんでいる写真です。雪を頭に乗せながらゆったりとお湯に浸かる姿は、冬の寒さと同時に温泉の温かさまでこちらに伝わってくるようです。またこの本には、スノーモンキーたちの四季折々の生活が映し出されており、温泉に注目されがちな彼らの自然の中での姿も見ることができます。文章はバイリンガル表記になっており、英語の勉強をしている人にもおすすめです。
温泉にほっとするのは私たちもニホンザルたちも同じです。ぜひスノーモンキーの気持ちよさそうな表情を見て、冬の温泉に思いを馳せてください。

『やまとなでしこお茶はじめ』

「ほっとする瞬間」を思い浮かべるとき、私がまず想像するのは温かいお茶を飲んでほっと一息つく瞬間です。日本人にとって身近なお茶と言えば、やはり「日本茶」ではないでしょうか。日本茶には煎茶、ほうじ茶、玄米茶とさまざまな種類があり、風味はもちろんのこと、淹れ方、楽しみ方も違ってきます。
この本は、日本茶を楽しむための入門書です。日本茶の種類、特徴、歴史から始まり、抹茶を使ったお菓子の紹介や各種レシピも紹介されています。また、湯呑みや急須、茶筒といった小道具にも注目し、おしゃれなものや個性的なものまで多数紹介されています。自分でお茶を入れたことのない人からお茶通な人まで、さまざまな観点から日本茶を楽しめる、そんな一冊です。寒い冬は急須でお茶を淹れて「ほっ」とする気持ちを味わってみてください。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。