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よむとす No.147 言い訳本 2017年02月15日

[2017年6月8日]

ID:58

言い訳本

上郷図書館 井原桃子

みなさん、突然ですが、「言い訳」したことありますか?人間だれしもあるでしょう。私も数えきれない程…。今回は、みなさんが一度はしたことのある「言い訳」をテーマに3冊紹介します!

『〆切本』

図書館がいつもお世話になっている作家さん。そんな作家が言い訳したい時、それは「原稿が〆切に間に合わない時」です。この本では、近代作家夏目漱石、田山花袋から現代作家西加奈子、村上春樹まで幅広い作家の方の「〆切論」が作家たち自身の言葉で書かれています。「言い訳」も一つの作品にしてしまうなんて、さすが文学者ですよね。小説やエッセイを読むのもいいですが、この本で作家たちの作品に対する苦悩や葛藤を感じてみてはいかがですか?

『きみの言い訳は最高の芸術』

最果タヒの文学雑誌で出ていたエッセイが一冊の本になりました。女性エッセイストならではの「言い訳」がたっぷり詰まった本になっています。
「メガフルーツパンケーキは、食べに行こうと出かけた瞬間が一番おいしい。」この言葉、女性なら誰しも共感されるのではないでしょうか。(そもそも男性はメガフルーツパンケーキを食べたいと思わないですかね?)パンケーキが食べたいと思って並んで並んでやっと食べられたとしても別にこんなものなのかとしか思えず、でも食べないと「パンケーキ食べたい病」は治らない、なんてことありませんか。読みながらつい「わかる、わかる」と声をあげてしまう本です。

『先生、しゅくだいわすれました』

宿題忘れたとき、何と言ったら先生に許してもらえるでしょうか。
小学生のゆうすけくんはある日、宿題をやってくることを忘れてしまいます。そんなゆうすけくんが考えた「言い訳」は、「昨日の夜、宇宙人がやってきた」でした。その「言い訳」をきっかけにクラスでは、次々と子どもたちが宿題を忘れていきます。「私も宿題忘れたい」「先生、おれ明日宿題忘れるかも」といつの間にか順番に宿題を忘れることに…。いったい先生はどんな対応を見せるのでしょうか。毎日誰かが宿題を忘れるという習慣は続いてしまうのでしょうか。児童向けの読みものですが、子どもだけでなく、子どもだった大人も考えさせられる一冊です。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。