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よむとす No.149 経験 2017年03月15日

[2017年6月8日]

ID:45

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経験

中央図書館 浅井 日美子

「知りたいことのおおよそ半分は、ネットや本で調べればわかることだ。どこにも載っていない『もう半分』を知るためには・・・・自分で考えだすか経験するしかない」
『宇宙兄弟』小山宙哉/著 講談社 より

人生はさまざまな『経験』の繰り返しです。求めて得る経験、おもいがけず遭遇する経験。それらを活かすも活かさないも当事者しだいです。

『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』

モデル、タレントとして活躍している類くんが、NHKの番組で発達障害であることを告白し注目されました。日本人離れした顔だち(英国と日本のハーフ)独特のファッションセンスと雰囲気をもつ彼にとっては、それも個性の一部として受け止められたようです。しかし本人はあの無表情の裏でたえず自己分析を繰り返し、母親は10年20年先のことを考えて彼を導くという二人三脚で日々努力を重ね、障がいと折り合いをつけながら人生を歩んでいました。
母親が選択した海外での生活、類くん自身がチャンスをつかんでチャレンジしたバラエティ番組への出演やパリコレでの経験が、その努力と相乗効果をもたらし彼の人生に幅や奥行きをもたらしていきます。
より良く生きようとするひたむきさに納得でき、子育ての参考にもなる1冊です。

『暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出』

気ままな一人旅。暖かな春の午後、電車で移動中におきた大地震。
激しい揺れはおさまったものの電車は停まったまま。津波が来ると言う人もいるが、携帯電話はネットにつながらず情報はつかめない。電車の窓からは海も見えない。
その時、あなたは電車に留まりますか?降りて高いところに向かって歩き出しますか?
あの日、著者が大震災の渦中で経験した不安、恐怖、寒さ、そして見知らぬ人たちから受けた優しさが臨場感とともに胸に迫ります。
予測できない災害の当事者になった時、命を守るのは自分自身の判断力が大きいといえるでしょう。その判断力は経験者の話を自分の知識として蓄えることで養われます。
東日本大震災から6年、この本が語りかけてくることが大きく感じられます。

『つばさをもらったライオン』

『つばさをもらったライオン』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

クリス・コノヴァー/作 遠藤育枝/訳 ほるぷ出版 2007年4月

翼をもって生まれたライオンの王子のお話です。
立派な宮殿に住み何不自由なく暮らす王様一家でしたが、たったひとつ見たことも触ったこともないものがありました。
ある日、飛び方も着地の仕方もわからないまま風に乗って舞い上がってしまった王子は、小さな翼でふらふらと飛び続け雪の森で木にぶつかって落ちてしまいます。
怪我をした王子を助けたのは、父レオ王と敵対する北の王国のオットー王でした。オットー王の宮殿で王子が見た、壁一面を覆いつくしているものこそ、王子がたったひとつ見たことも経験したこともなく、父レオ王がずっと恐れを抱いていたものでした。
最後に、オットー王が王子に送る手紙は落涙を禁じえません。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。