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よむとす No.151 口にできない言葉 2017年04月15日

[2017年6月8日]

ID:33

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口にできない言葉

上郷図書館 加藤 敦子

思っていても口に出せない、あるいは表現できない。そんな場面に誰しも遭遇したことがあるのではないでしょうか?普通ってなんだろう?世の中にはいろんな考え方があるんだなと考えさせられた本のご紹介。

『夫のちんぽが入らない』

みなさんタイトルに目をみはったのではないでしょうか?私も初めて見た時は驚きました。
本書は各メディアでも取り上げられているので目にした方もいらっしゃると思います。まともに性交できない二人が精神的な結びつきを強くして結婚。その入らない20年の実話です。本書はそのことだけを書いているのではなく、それが影響して著者はさまざまな渦にのまれていきます。20年にわたる彼女の壮絶な生きざまが赤裸々に綴られています。
タイトルと内容にはかなりのギャップを感じます。ですが、ものすごく話に引き込まれ一気に読んでしまえます。私は、後半読んでいて苦しくて涙がとまりませんでした。
タイトルがゆえに、いろんな意見があるようですが、私はいろんな方に読んでいただきたいと思いました。

『男と女の台所』

著者がカメラを担ぎ、見ず知らずの家の台所を取材しまとめたものです。
料理の得意不得意は関係なく、オシャレかきれいかも問いません。有名人ではない普通のひとの何でもない台所。だけれど、だれにも必ず大小の物語があり、著者は通いながら考えます。なぜ台所には、これほど人間くさい物語が詰まっているのだろう。そして、次第にわかってきたことは、多くの人は元気がある日もない日もご飯をつくらなければならない。生きていくために台所に立つということ。そこには、取り繕うことのないありのままの自分がいる。
著者が見てきた限り、どんな台所にも、ほんの少しの哀切やせつなさがいり交じっている。生活とはそういうものと。
本書では「愛」をテーマに19の物語が綴られています。読み終わった後、あたたかい気持ちになり、思わず台所にたちました。

『翻訳できない 世界のことば』『誰も知らない 世界のことわざ』

『翻訳できない 世界のことば』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

エラ・フランシス・サンダース/著 前田まゆみ/訳 創元社 2016年4月

『誰も知らない 世界のことわざ』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

エラ・フランシス・サンダース/著 前田まゆみ/訳 創元社 2016年10月

外国語というと英語という印象が強いですが、地球上にはさまざまな言語が存在します。
まずは、『翻訳できない世界のことば』から。
「FORELSKET(フォレルスケット)」とはノルウェー語で「語れないほど幸福な恋におちている」という意味です。
こんな気持ちをたった一言で表現できる言葉があるなんて素敵ですよね!
そんな翻訳できない世界中の言葉が、著者のみずみずしい感性によって集められています。
ちなみに、著者は外国の方なので日本語も紹介されています。
「BOKETTO(ボケっと)」:なにも特別なことを考えず、ぼんやりと遠くを見ているときの気持ち。
当たり前に使っているのでなんだかくすぐったいですね。
次に『誰も知らない世界のことわざ』から。
「わたしにむかって、ヤカンをたたかないで!」(イディッシュ語)
「ガレージにいるタコのような気分。」(スペイン語)
「ザワークラウトの中で自転車をこぐ。」(フランス語)
さあ、いったいどんな場面で使うことわざなのでしょう。ぜひ本書を手に取ってお確かめください!
どちらの本も著者がその言葉をイメージした素敵なイラストが添えられています。
ゆっくりひとつひとつ楽しんでもらいたいです。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。