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よむとす No.130 仏像萌え 2016年06月01日

[2017年6月8日]

ID:27

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仏像萌え

中央図書館 寺沢 しのぶ

新年度が始まり、早や2か月が過ぎました。
毎日の生活に追われて、知らず知らずのうちに疲れがたまっていませんか。
そんな時ぜひ、ぷら~と図書館に来て書棚をながめてみてください。そこには、あなたの知らない世界が広がっています。そしてその中は、きっとあなたの日常生活に役立つ本や潤いを与えてくれる本、疲れを忘れさせてくれるような本があるはずです。どうぞ、お気軽に図書館に足を運んでみてください。今回は、私がぷら~と図書館を散策して出会った「仏像」の本をご紹介したいと思います。

『秘見仏記』

『秘見仏記』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

いとう せいこう/文 みうら じゅん/絵 中央公論社 1995年4月

こちらは、ご存知の方も多いとおもいます。昨今の「仏像ブーム」の先駆けとなった『見仏記』の続編です。いとうせいこう・みうらじゅんの名コンビによる仏像を求めた珍道中。
目的地のお寺に着くまでの道のりや、そこで出会った個性豊かな人たちとの会話など、独特の視点で書かれており、旅行記としても楽しめます。
その感覚の鋭さは出版されてから20年近く経った今も思わず吹き出してしまいます。
この本のもうひとつの魅力は、何と言ってもみうらじゅんさんのイラストです。菩薩を女性に例えるなどみうらさんならではの「仏像」鑑賞に感心させられます。こちらもご堪能ください。

『円空さんと遊ぼう』

私の好きな仏像のひとつに円空さんの作られた「円空仏」があります。
円空さんは、江戸時代前期の僧で、全国を行脚し木彫りの仏像や神像を数多く残されました。その最大の魅力は、ご覧になった方はお分かりだと思いますが、とても素朴であたたかみのある仏像で、本堂の奥にいらっしゃる尊い仏像とはまた違い、より身近に感じられ自然に手を合わせてしまいます。まだ、実際に拝したことはありませんが、いつか必ず拝したいと思っています。
今回ご紹介するのは、そんな円空仏をモチーフに作品を作るという本です。
使用する素材は、紙・消しゴム・石ころ・板などで、特に円空仏の消しゴムはんこの完成度の高さに唸ります。自分だけの円空仏。なんて素敵なんでしょう。

『伊那谷の古雅拝礼』

伊那谷にも他に負けないくらい素晴らしい「仏像」があります。こちらの本では、仏像のみならず、鳩ケ嶺八幡宮のご神体や、瑠璃寺に伝わる経巻、個人蔵の曼荼羅など、この伊那谷のお宝が目白押しです。
かつて、天龍村に伝わっていた藤原時代の仏像は、現在行方が分からなくなってしまい、残念ながらそのお姿を拝することはできません。ただ、行方不明になる前の昭和36年に刊行された『下伊那史』にはお写真と詳しいデータが掲載されているそうです。そのモノクロの写真では、その慈悲深い表情に多くの村人たちが手を合わせ大切にしてきたことが窺えます。
この本を読んで、お寺や神社を訪ねてみるのも良いでしょう。ただ、注意すべきは必ずしも直接拝せるわけではないことを肝に銘じなければなりません。とても貴重なお宝は、普段は宝物殿などに大切に保管されているからです。その場合、「ここにあの仏様がいらっしゃるんだなぁ~」と遠くから手を合わせる寛容さが必要です。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。