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よむとす No.47 藤本ひとみ「銃姫伝(じゅうきでん)」で読む新島八重 2012年12月15日

[2017年6月7日]

ID:16

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藤本ひとみ「銃姫伝(じゅうきでん)」で読む新島八重

上郷図書館 宮下 裕司

飯田出身の作家、藤本ひとみさん。これまでの歴史小説はフランスを舞台にした作品が中心でしたが、2010年に出版された『幕末銃姫伝』では、幕末の会津と京都を舞台に、会津藩士の娘として生まれ、戊辰戦争では銃をとって戦い、「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた山本八重を描いています。幕末維新の動乱を生き抜いた八重は、後に京都で同志社大学を創立した新島襄の妻となります。
2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公として注目を集める新島八重を郷土出身の藤本ひとみ作品でぜひお楽しみください。

『幕末銃姫伝,京の風会津の花』

『幕末銃姫伝,京の風会津の花』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

藤本ひとみ/著 2010年5月 中央公論新社

会津藩砲術師範山本権八の娘八重は自分が女であることを悔やんでいた。他の娘たちが精を出す裁縫はなかなか上達せず、おしゃべりも苦手。自慢できるものといえば男勝りの腕力だった。そんな八重に道を示してくれたのは、兄覚馬であった。江戸に遊学し、佐久間象山のもとで洋学や砲術を学んだ覚馬は、黒船の来航など激動を始めた時代をよく知る開明的な人物だった。
これからは刀や槍の時代ではなくなる、銃砲をあつかえる人材が必要だと感じていた覚馬は、八重に銃の扱いを教えるのだった。日々、銃の稽古に励む八重にも、ひそかに想いをよせる若者がいた。同い年の幼なじみで名門山川家の跡取り大蔵(おおくら)である…。
物語は覚馬と八重の兄妹の視点を中心に、幕末の動乱期に朝廷と幕府の間で翻弄され、やがては戊辰戦争によって多くの死傷者を出すにいたる会津藩の悲劇を描きます。

『維新銃姫伝,会津の桜京都の紅葉』

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藤本ひとみ/著 2012年11月 中央公論新社

戊辰戦争における会津の戦い、1ヶ月におよぶ鶴ヶ城での籠城戦は、会津藩の降伏によって幕を下ろした。自ら銃をとって薩摩長州率いる新政府軍と戦った八重の目の前でも、多くの藩士とその家族が命を落としていった。
降伏後も藩士たちの多くは、故郷会津若松で暮らすことは叶わず、八重とその家族も旧知を頼って隣国の米沢に身を寄せることとなった。
一方、旧会津藩の同士たちとともに下北半島に斗南藩を興すこととなった山川大蔵は痩せた土地と会津よりも厳しい寒さに苦労を重ねていた。
薩長への復讐を心に秘めながら、会津魂を支えに生きる八重たちをさらなる時代の波が翻弄する。明治新政府に対する不満をおさえられなくなった不平士族の反乱が始まったのである。米沢から京都に居を移していた八重は、再び銃をとって佐賀の乱に向かう…。
維新後の八重たちを描いた「銃姫伝」の続編が新刊として出版されました。藤本先生書き下ろしの熱がこもった力作です。年末年始の読書にぜひどうぞ。

『ハンサムウーマン新島八重』

『ハンサムウーマン新島八重』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

鈴木 由紀子/著 2012年10月 NHK出版

藤本ひとみさんの作品は史実を元にしたフィクションですが、こちらの新刊は新島八重の伝記です。この本では会津藩の成り立ちから、その気風に始まり、八重の育った環境、幕末維新期はもちろん、新島襄との結婚、同志社創立から昭和7年に86歳で亡くなるまでが記されています。タイトルにつく「ハンサム」とは、新島襄が八重の生き方を評して語ったものとされています。
この本の著者、鈴木由紀子さんの作品には八重の兄、山本覚馬の伝記『闇はわれを阻まず,山本覚馬伝』(小学館,1998年)もあります。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。