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よむとす No.49 写真家のおはなし 2013年01月18日

[2017年6月7日]

ID:14

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写真家のおはなし

上郷図書館 関口真紀

みなさんはよく写真をとりますか。きれいな景色を見た時など写真を撮りたくなるものですが、昔、自然の美しさを写真に収めようと情熱を傾けた人々がいました。今回は、そんな人々の生涯を描いた絵本をご紹介します。

『雪の写真家 ベントレー』

『雪の写真家 ベントレー』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン/作 メアリー・アゼアリアン/絵 千葉茂樹/訳
BL出版/発行 1999年12月

アメリカの小さな農村で生涯を雪の結晶の写真撮影と研究に捧げた、雪のアマチュア研究家ウィルソン・ベントレーのおはなしです。ベントレーは1865年、カナダと国境を接するバーモント州ジェリコーに生まれました。学校にはほとんど行かず、母親に勉強を教えてもらったようです。17歳の時親に買ってもらった顕微鏡付きカメラを一生使い続け、家で酪農の仕事をしながらずっと雪の結晶を撮り続けました。その写真は5000枚を超え、1931年66歳の時に『Snow Crystals』という写真集を出版しました。「雪は天から送られた手紙である」という言葉をのこした日本の雪博士・中谷宇吉郎が雪の研究をはじめたのは、このベントレーの写真集を見て美しさに目をみはったことがきっかけだといわれています。『Snow Crystals』は、今でも雪について学ぶ最適の入門書になっているようです。雪の結晶の美しさと神秘を教えてくれたベントレーの生涯を、あたたかみのある版画でつづった絵本でお楽しみください。ちなみにこの絵本はアメリカで優秀な絵本に贈られるコールディコット賞を受賞しています。また、写真集『Snow Crystals』(別ウインドウで開く)も図書館で所蔵していますので、あわせてご覧ください。

『牛をかぶったカメラマン ―キーアトン兄弟の物語―』

『牛をかぶったカメラマン ―キーアトン兄弟の物語―』詳細情報のページはこちら(別ウインドウで開く)

レベッカ・ボンド/作 福本友美子/訳 光村教育図書/発行 2010年2月

こちらはイギリスヨークシャー出身、野生動物の写真を撮り続けたリチャード・キーアトンとチェリー・キーアトン兄弟のおはなしです。時は1870年~1920年頃、2人ともヨークシャーからロンドンに出て出版社で働いていましたが、ヨークシャーの自然を懐かしく思い時間をつくっては田舎へ出かけ、兄弟2人で協力しあって鳥の巣の写真を撮っていた時の様子が描かれています。面白いのはその撮り方です。鳥に見つかってはいけないとカメラをかまえた上から干し草を積み上げてすっかり体を隠して撮ったり、切り株をくり抜いたかぶりものに木の葉や枝をつけてかぶって木に同化して撮ったり。剥製の牛のおなかの中に腰をかがめて入り込んで撮ったりもしました。牛のおなかの中は狭くて暑くて匂いもきつい、それを我慢して撮り続けました。たった1枚の写真を撮るために、時には信じられないくらい高い木に登るなどかなり危険も冒したようです。
兄弟は撮りためた写真をもとに1895年鳥の巣の写真集を出版しています。この写真集は残念ながら図書館で所蔵しておりませんが、絵本の最後のページに兄弟が撮った鳥の巣の写真が掲載されています。牛のおなかの中にいる写真などもあり、絵本で描かれたことが本当であったことを実感させてくれます。ユニークなキーアトン兄弟の物語をアメリカの絵本作家レベッカ・ボンドのあたたかくのびのびとした絵とともにお楽しみください。

よむとす

「よむとす」とは“読む“と“~せむとす”(ムトス)を合わせた造語です。

飯田市におけるムトスの精神を生かし、読むことにかかわる活動の推進と支援を目的とした読書活動推進の合言葉です。